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ヴァイオリン

Georgio Gatti製 イタリアン・ヴァイオリン、トリノ 1892年

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価格帯50,000~100,000ユーロ

証明書・鑑定書

  • Florian Leonhard, London

この楽器について

Giorgio Gatti ― トリノ、1892年
このたいへん美しいGiorgio Gattiのヴァイオリンは、1892年にトリノで製作された、同製作家の希少な初期作品の一つです。保存状態は例外的に良好で、ほぼ新品同様を保ち、クラックは一切ありません。これほど初期の作例がこの状態で残されていることは、またとない機会といえるでしょう。

GattiはPressendaやRoccaの影響を受けたトリノ派ヴァイオリン製作の伝統に連なりながらも、独自の作風を確立しました。とりわけ個性豊かに造形されたスクロールとf字孔は、彼の楽器に際立った識別性を与えています。本作はトリノにおける製作活動の初期に生み出されたものであり、その点からも彼の仕事を知るうえで興味深い一例です。

温かみのある金橙色のニスが、メイプルの美しい杢を見事に引き立てています。躍動感のある杢を備えた裏板、それと調和する横板、さらに力強い杢の現れたネックが、統一感のある外観を形づくっています。表板には、きめ細かな木目のスプルースが用いられています。個性あるコーナー、端正に施されたパーフリング、そして暗色で際立たせた面取りを伴う表情豊かなスクロールが、このヴァイオリンならではの趣を醸し出しています。

音響面では、明瞭で焦点が定まり、遠くまでよく通る非常に質の高い音を備えています。発音は即応性に富んで軽やかであり、弓の動きに敏感に反応し、心地よく多彩な表現で演奏できます。優れたプロジェクションにより、離れた場所でも音に厚みと存在感が保たれます。

しかも、単に音量が大きいだけの楽器ではありません。とりわけ魅力的なのは、力強さと音色の豊かさが結びついている点です。音の芯を保ちながら多様な造形が可能で、繊細な音楽的ニュアンスを表現する余地も十分に備えています。その結果、押しつけがましさを感じさせることなくよく通る、表現力豊かな響きが生まれます。

美しい保存状態と厳選された材のみならず、とりわけ素直な演奏性と、よく通る色彩豊かな音によって魅了する、希少な初期トリノ製ヴァイオリンです。

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